【英語長文読めない解決法】単語はわかるのに読めない原因とは?

この記事で解決できるお悩み

短文は読めるのに、長文になると読めない。
単語の意味はわかるのに文全体の意味がわからない。

英語学習初心者なので、何から勉強したらいいのかわからない。

 
鈴木 拓
執筆者の鈴木拓です。(>>プロフィールはこちらから
  • 昔は偏差値30、通信簿2と英語が苦手。
  • 1年でTOEIC900点。その後TOEIC990点(満点)、英検1級取得。
  • WEB英語指導歴22年以上。27,000名超の指導実績

知っている単語ばかりなのに、文全体の意味がわからない。
その解決の鍵は、意外と知られていない基礎英文法にあります!

意外と知らない基礎英文法とは?

「学生時代に英文法を勉強しているから、英文法の基礎知識ぐらいわかっている」というのは、勘違いかもしれません。

英文法の基礎と言われたときに頭に思い浮かべる内容は、

・give-gave-givenなどの動詞の不規則変化

・he-his-himなどの代名詞の変化
・可算名詞単数の前にはaやanがつく
・三人称単数現在形のs

などではないでしょうか?

たしかにこれらも基礎英文法ですが、もっとも重要な基礎英文法は、意外と知られていない次の2つです。

  1. 「品詞の役割の理解」
  2. 「単語と単語が合体してブロックを形成する

この2つを理解していなければ、英文が長くなればなるほど、読めなくなってしまいます。

というのも、この2つの最重要基礎英文法は、英文を読むために絶対に必要なものだからです。

知っている単語ばかりなのに文全体の意味がわからない原因

 

「一つひとつの単語の意味はわかるのに、英文の意味がわからない」ということはありませんか?

知っている単語ばかりなのに、なぜか文全体の意味を正しく読み取ることができない原因は、文の構造をつかむことができていないからです。

文の構造とは、「何が主語で、何が動詞で、何が何を修飾しているのか」という文の仕組みのこと。

単語の意味をわかっていても、文の構造がわからなければ、単語が文中でどのような役割をしているのかがわかりません。

だから、文全体の意味をつかむことができなくなってしまうのです。

英文法で文の構造をつかむ

文の構造をつかむのに必要なのが、英文法です。

なぜなら、英文法は文の仕組みを学ぶことだからです。

とりわけ、先ほども出てきた

  1. 「品詞の役割の理解」
  2. 「単語と単語が合体してブロックを形成する

この2つの基礎英文法が文の構造把握に必要となるのです。

品詞の役割とブロックの考え方の基本をおさえよう!

 

文の構造を理解するために、まず品詞の役割を学習しましょう。

英語にはいろいろな品詞がありますが、重要なのは、4大品詞である名詞、形容詞、副詞、動詞。

さらにその中でも、名詞、形容詞、副詞の3つは最も重要な品詞です。

それぞれの役割は、

  • 名詞  モノや人の名前を表す
  • 形容詞 名詞を修飾する
  • 副詞  名詞以外を修飾する

となっており、この3つの中で中心となるのが、名詞です。

そして、「修飾」とは「装備品となる」ことだと考えてください。

「1つの名詞」というブロック

例えば、cakeという名詞があります。

これに、niceという形容詞をくっつけると、「nice cake」になりますね。

これは、niceがcakeを修飾していると言います。(※修飾というのは、「装備品となる」ということだと考えます。)

nice cake は、1つの形容詞と1つの名詞を合わせた2つの英単語から成り立っています。

しかし、英語においては、これを2つの単語とは見ずに、「1つの名詞」として見るのです。

例えて言うなら、cakeは人間で、niceはジャケットです。

人間がジャケットを着ておらず、そのジャケットがただ単に、人間の隣に置いてあったら、「1人の人間と1つのジャケット」とカウントしますよね?

同様に、niceとcakeもバラバラで存在しているのなら、1つの形容詞と1つの名詞です

しかし、人間がそのジャケットを着ていたらどうでしょうか?

最初からジャケットを着ている人間を見て、「あ、人間とジャケットだ!」と言いませんよね?

ジャケットは人間に着られた時点で、もはやその人の装備品
つまり、その人の一部となってしまい、自立性を失うのです。

nice cakeも同様です。cakeにniceがくっついてしまったら、バラバラで見るのではなく、1つの名詞として見るのです

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副詞も合体してブロックになる

形容詞と副詞の例も見てみましょう。

veryという1つの副詞と、niceという1つの形容詞があります。

先ほども一度出てきましたが、副詞には次の役割がありましたね。

  • 副詞 「名詞以外のものを修飾する」

「名詞以外のものを修飾」ということは、形容詞も修飾するということです。

だから、副詞のveryは、niceという1つの形容詞を修飾することになります。

したがって、1つの副詞veryと1つの形容詞niceがくっついて、very nice という1つの形容詞になるのです。

これは、先ほどの「形容詞のniceが名詞のcakeとくっついたら1つの名詞になる」の場合と考え方は同じです。

考え方としては、niceがジャケットで、veryはワッペンに例えられます。

ワッペンがジャケットについていない状態で横に置いてあったら、「1つのジャケットと1つのワッペン」です。

でも、ワッペンがジャケットについていたら、「1つのジャケット」に過ぎませんよね。

だから同様に、very niceも1つの形容詞なのです。

英語はどんどん大きなブロックになる

では、先ほどの very niceという「1つの形容詞」が、さらに、名詞の cake についたらどうなるか?

これもやはり、「1つの名詞になる。」が答えです

先ほど、

niceがジャケットで、veryはワッペンだったら・・・

ワッペンがジャケットに付いていない状態でそれぞれ置いてあった→「1つのジャケットと1つのワッペン」(各々が独立して存在)

ワッペンがジャケットに付いている状態→「1つのジャケット」(ワッペンは、あくまでジャケットの一部に過ぎない)


以上の例えから、
very(1つの副詞)+nice(1つの形容詞)= very nice (1つの形容詞)となる ということがわかる。

と説明しましたね。

その説明を踏まえて、

「そのジャケットが人に着られたらどうなるか?」を考えてみましょう。

niceがジャケットで、veryはワッペン、cakeが人だったら・・・

人に着られた時点で、ジャケットは自立性を失って装備品となり、人(名詞)の一部になる。

それに伴って、ジャケットに付いていたワッペンも必然的に、ジャケット(形容詞)の一部から、人(名詞)の一部へと変わる。

つまり、very nice(1つの形容詞)+ cake (名詞)= very nice cake (1つの名詞)となる。

このように、英語は、単語に修飾語(装備品)がつながって、どんどん大きなブロックになっていくと言う性質があります

・a player
・a good player
・a very good player
・a player for the Yankees
・that he is a good player

↑これらは、単語数や使っている単語はバラバラですが、いずれも「1つの名詞」です。

such nice cake that yesterday Jason and I bought it again
「昨日、ジェイソンと一緒にまた買ってしまったほど素晴らしいケーキ」

↑これも、とても長いですが、1つの名詞です。

実は↑はまだ短い方で、もっともっと長くなり、場合によっては3行になることも!

ただ、どんなに長くなっても、きちんと修飾の仕組みと、ブロックで見ることがわかっていれば、「あー、長いけど1つの名詞だ」とわかります。

ブロックで見えるようになると、文の構造がつかめるようになり、長文でも苦労せずに読み取れるようになるのです。

ブロックで英文はどのように見えるのか?

ブロックが見えるというのは、簡単に言ってしまえば、

どれが主語で、どれが動詞か、という文の形がわかる

ということです。

 
えっ!それだけなの?
 
鈴木 拓
そう思うかもしれませんが、これは英語において極めて大事なことなのです。

長い文、複雑な文になると意味が取れない、問題が解けない。
英会話やライティングで、正しい英文が作れなかったり、間違っている理由がわからなかったりする。

それは、突き詰めれば「どれが主語で、どれが動詞かわかっていない」ということだからです。

そして、「どれが主語で、どれが動詞か」という文の構造を学ぶのが英文法。
したがって、英文法を学ぶことが極めて重要なのです。

英文法でブロックが見えてくる

このように、英文法を学ぶことが極めて重要なのですが、英文法がわかると、英語がブロック(かたまり)で見えるようになります。

例えば、次の英文↓

The manager I talked to said this electric appliance works well while I am sleeping.

The manager I talked toというのが1つのブロックで見える
[The manager <I talked to>]というように、I talked toがグサっとthe managerにくっついて、The manager I talked toで1つのブロックとなっているように見える。
→続いて、saidというブロックがある
→その次に、this electric appliance works well while I am sleeping1つのブロックで見える

つまり、

  1. The manager I talked to
  2. said
  3. this electric appliance works well while I am sleeping

という3つのブロックに見えるようになります

そして、この3つのブロックは、さらに次のような枠に収まっているようにイメージできるようになります

I talked to だったら、

というように、枠に収まっているのが見えるようになり、文の構造(=英文法)が明確になります。

つまり、

枠やブロックが見えるようになる=英文法がわかる

ということなのです。

枠とブロックが見えればTOEICも解ける

例えば次の問題も、ブロックと枠が見えれば(英文法がわかれば)答えが見えてくるのです。

Conference Room D is not the room —— our president and his counterpart had a meeting in yesterday.

(A) where
(B) which
(C) whose
(D) why

と見えれば、

「あ!inの後ろが空いている!」→「ということは名詞を入れないと!名詞なのはBのwhichだけだから、Bが答えだ」

というように、枠やブロック(文の構造)が見えると、答えを導き出せるのです。

 
鈴木 拓

ブロックの考え方が身についているかどうかで、後々の伸びに大きな違いが生まれます。

「枠やブロックが見えるようになって英文法がわかる」と、語彙・リスニング・リーディング・英会話・ライティングといった、ほかの分野すべてをアシストしてくれますよ!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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